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診療放射線技師の被曝(ひばく)

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そもそも“放射線”って怖くて、危険なんでしょ?

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診療放射線技師ってとっても危ない仕事なの??

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診療放射線技師って放射線を浴びるから、がんになりやすいんですよね

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女性は、放射線を浴びると妊娠しずらくなるって本当ですか?

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被ばくした人から放射線が出るって聞いたんですが…

…などなど、数年前の地震で原子力発電所の事故が起きたり、世界の核兵器のニュースを見たり聞いたりして、ネガティブなイメージを持つ人は多いかもしれません。

しかし実は、誤解されていることもたくさんあるんです!
そこで放射線技師の仕事は気になるけれど、不安がたくさん…という学生の方向けに、事実を元に、やさしく解説していきます!

※この記事は、女性の診療放射線技師・現場経験者が書きました。


もくじ

そもそも、放射線とは?

放射線とは「光」のこと

簡単に言うと「放射線」は電磁波、つまり「光」です。

みなさんは、普段生活をしていていろんな色を目にしますよね。赤色、紫色など…色の種類はさまざまです。

その色の違いって、私たち人は、どうやって見分けているかご存知ですか?

実は、光の「エネルギー・波長・振動数」の違いで区別しているんです!


目に見える光と、見えない光がある!

目に見える光を「可視光線」と言いますが、可視光線よりもエネルギーが低いものに、「赤外線・遠赤外線・電波(ラジオ波など)」があります。

逆に、可視光線よりもエネルギーが高いものに、「紫外線・X線・γ線」があります。これが、いわゆる「放射線」です。

X線やγ線は、可視光線よりも1万から100万倍エネルギーが高く、正式には電離性放射線とも言われますが、一般的に「放射線」と言われています。

放射線とは?まとめると…

・放射線とは、目に見えない高いエネルギーをもった「光」。赤外線や紫外線、X線、γ線などの光の総称。

被曝(ひばく)とは?

被曝=人体が放射線を浴びること

被曝とは、人の体が放射線を浴びることをいいます。

なぜ「被曝」は気を付ける必要があるのでしょうか?

放射線は高いエネルギーを持った光の一種で、目に見えません。なので、わかりやすく「光」を「水」に置き換えて考えてみましょう。


被曝に気を付けなければいけない理由

みなさんは、雨に打たれても平気ですよね。しかし、その雨の勢いが何万倍にも増したらどうでしょう。雨の温度が100度近くあったらどうでしょう。

体が傷ついたり、やけどを負ってしまいますね。

考え方は同じです。高いエネルギー(光)は人の体に影響を与えてしまいます。そのため、放射線には注意しなければならないのです。


被ばくの「ばく」の字をよく見て!被曝と被爆の違い

実は間違いやすい「被曝」と「被爆」。とても似ていますが、よくよく「ばく」の漢字を見てみると、偏(へん)に違いが。言葉の意味も、少し異なります。

被曝:放射線を浴びること
被爆:爆発や爆撃によって被害を負うこと。※原子爆弾や水素爆弾など

放射線技師の場合、よく使われるのは「被曝」の方です。意外と間違いやすいので、覚えておきましょう!

診療放射線技師が
放射線に関わる場面って?

現代医療では、放射線での検査が不可欠

放射線技師は、医師の指示のもと人体に放射線を照射することができる職業です。現在の医療では、放射線を使って人体の中を詳しく調べる「画像診断」が不可欠になりつつあります。

放射線技師は、常に放射線と関わりながら仕事をしています。その仕事には、

一般撮影(レントゲン撮影)、CT検査、マンモグラフィー、透視検査、血管撮影、骨密度検査、核医学検査、放射線治療など


様々なものがあります。これらの仕事は、すべて放射線を人体(患者さん)に照射して、病気を調べたり、治療するものです。


放射線技師は、放射線管理のプロ

先ほどお話ししましたが、放射線は高いエネルギーを持っています。そのエネルギーを人体に照射するわけですから、必ずリスクが伴います。

診療放射線技師は、そのリスクを管理するエキスパートです。

人体にどのくらいの放射線があたると危険なのか、診療や治療に必要な放射線の量はどのくらい必要なのか、放射線から身を守るためにはどうしたらよいのか・・・そうした「安全管理」の知識を有し、そして教育できる技術を身に付けています。

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そのため、放射線に関わる仕事であっても、安全に業務を行うことができているのです!

診療放射線技師の
被ばく量ってどのくらいなの?

実は、普段の生活でみんな被曝している?!

普段の生活で、みなさんが被曝しているって知っていましたか?

実は、放射線って自然界にごく当たりまえに存在しているんです。

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食べ物であったり、人の体からも放射線は出ています。なので、世の中に全く被ばくしない人は存在しません。

人体の被ばく量を管理する時、「mSv(ミリシーベルト)」という単位を使用しますが、日本で生活しているだけで、年間1.5mSvの被ばくをしています。

この量はあくまで統計学的な量で、ラドン温泉によく入る人や、標高が高いところに住んでいる人は、そうでない人より多くなると言われています。


放射線技師の被曝量は、実はほんの少し

前述しましたが、診療放射線技師は放射線を取り扱う「安全管理」のエキスパートです。

患者さんも、そして自分自身も不必要な被ばくがないように管理しています。中には、業務上しかたなく被ばくしてしまうことも稀にありますが、身体に影響のない範囲に留まるよう対策をとっています。

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そのため、きちんと対策をとっている診療放射線技師の被曝量って、ほとんどないか、あってもほんの少しなんです。

また、法律でも診療放射線技師の年間の被ばくしてもいい量(※1)の上限が定められています。もし、その上限を超えてしまうようなことがあれば、その後は一生放射線に関わる仕事ができなくなってしまいます。

※1…国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告をもと、医療法施行規則で次のように線量の上限(線量限度)が制定されているんです。「平成13年4月1日から五年ごとに区分した各期間につき100mSv、4月1日を始期とする1年間につき50mSv」

放射線技師のNさんの放射線量は?

Nさんのとある3ヶ月間の被ばく量は、0.0005mSvでした。
胸のレントゲン撮影1回での患者さんの被ばく量は約0.06mSvと言われているので、診療放射線技師の被ばく量が少ないことは、この例で見てもよくわかりますね。

診療放射線技師の仕事って、
どんなリスクや危険性があるの?

答え|放射線の安全管理を行うプロだから、危険性は低いです。

診療放射線技師は、放射線を扱う職業なので被ばくのリスクが伴います。

しかし、放射線の専門家である職業なので、しっかりと「放射線」そして「放射線を発生させる装置を管理」しているので、危険性は低いと言えます。

ただし、管理を怠るとリスクや危険性は高まります。でもそれは、診療放射線技師に限った事ではありません。

管理を怠れば、航空会社では飛行機は墜落してしまいますし、車検を通していない車は暴走してしまうかもしれません。放射線技師も、みなさんのよく知っている職業と、同じなのです。

放射線って体に蓄積するの?

答え|蓄積されません。

放射線は光の一種です。放射線は、その高いエネルギーで細胞そしてDNAを傷つける場合がありますが、放射線自体は体内留まることはありません。

放射線を発生する物質が世の中に存在しますが、これらを誤って取り込んだとしても、自然と体の外に排出されます。

放射線技師の発がん率って高いの?

答え|診療放射線技師の発がんのリスクは、ほぼありません。

先ほどもお話ししましたが、きちんと放射線を管理していますし、診療放射線技師が業務で被ばくする量で、発がん率への影響はほとんどないといっても間違いないでしょう。

発がん率に注目した場合、放射線よりも、むしろ喫煙や生活習慣の影響の方が大きいと言われています。

放射線を浴びると女性は妊娠しずらくなったり、不妊になるって本当?

答え|本当です。ただし、それは大量の放射線をある特定箇所に浴びた場合のみです!

がんは、放射線の量で発生する「確率」が上昇しますが、不妊はある一定量の放射線を浴びることによって引き起こされます。これらは、確率的影響と確定的影響と呼ばれます。

確定的影響のひとつである不妊は、卵巣が一回の被ばくで650mGyを超えると一時的な不妊になり、2500~6000mGyを超えると永久的な不妊になってしまいます。

しかし、さきほどのお話にもありましたが、診療放射線技師は放射線をきちんと管理し、かつ自身の安全を確保する知識と技術が身についています。

なので、診療放射線技師として働く女性の方で、放射線によって不妊になる方はいません。実際に結婚しお子さんのいる女性の技師さんもたくさんいるんですよ。ちなみに、3人のお子さんたちに恵まれ、今でも技師として働いている方も実際にいらっしゃいます。

妊娠したら、診療放射線技師の仕事は産まれてくる子供に影響はあるの?

答え|胎児への放射線の影響にも、確定的影響があります。

その影響は受精から、妊娠15週までが特に注意が必要です。

診療放射線技師の仕事にも、全く被ばくしない仕事と、そうでない仕事があります。

とある放射線技師さんが勤めている病院では、妊娠した場合は、少しでも被ばくの危険がある仕事は就かないようになっており、妊娠しても産休に入るまで安心して仕事をすることができています。

診療放射線技師の仕事は、寿命に何か影響はある?

答え|影響はありません。

寿命に影響を及ぼす因子として、事故や病気が考えられますね。診療放射線技師が病院で命を落とす事故は、今まで起きていません。

また、診療放射線技師の病気については、一部の疫学調査で発がんについての調査がなされていますが、確定的証拠がとれていない結果となっています。

つまり、診療放射線技師に就いたしても、寿命に影響はありあせん。

診療放射線技師の被ばくに関するまとめ

まとめ

・放射線を取り扱うエキスパートで、「被ばく管理」を行い、安心で安全な職業。
・診療放射線技師の仕事と、発がん、不妊、寿命への影響はない。※ただし、きちんと安全管理を行っていることが大前提!
・自身の被ばくのみならず、患者さんや病院スタッフへの被ばく管理も行うスペシャリスト。

以上のように、診療放射線技師は病院で放射線を取り合うエキスパートで、被ばくに関しても心配ありません。むしろ、医師や看護師、その他のスタッフ、そして患者さんの被ばくをいかに少なくすることができるかが課題であり、腕の見せどころとなる職業です。

もし、みなさんが診療放射線技師になった際には、ご自身のみならず、放射線に関係するすべての人々の「安心」と「安全」を確保できる、知識・技術を惜しみなく発揮されることを、切に願っています。
※この記事は診療放射線技師の現場経験者が書きました。

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