クリニックへの転職を考えている方からよくある質問(放射線技師Q&A)

「クリニックへの転職を考えているけど、実際どうなの?」と放射線技師さんからよく聞かれる質問をまとめてみました!
転職してから「こんなはずじゃなかった…」と後悔がないように、事前にチェックしてみてください。
- Q1)クリニックで行う主な仕事内容は?
- Q2)モダリティなどの設備は揃っていますか?
- Q3)撮影の件数はいかがですか?
- Q4)職場は忙しいのでしょうか?
- Q5)学会発表・勉強会はありますか?
- Q6)診療放射線技師は何名体制が多い?
- Q7)クリニックの研修制度は?
- Q8)撮影業務以外の、雑務の内容は?
- Q9)一人職場ってどんな働き方ですか?
- Q10)患者さまとコミュニケーションはとれる?
仕事内容編

Q1|クリニックで行う主な仕事内容を教えてください!

A1|仕事内容としては、一般撮影と骨密度、健診や乳腺外来のあるクリニックではマンモグラフィが中心ですね。また、設備が整っているクリニックの場合は、MRIやCTなどの業務も行っています。

クリニックでも、意外と業務が幅広いんですね!

そうなんです。病院からクリニックへ転職を希望している放射線技師さんの中には、「業務の幅が狭くなっちゃう」とご相談いただくケースも多いのですが・・

実は、わたしもそうです・・!

分かります。そういうイメージってありますよね。
ただ実際には、病院よりも診療放射線技師の人数が少ないクリニックが多く、1人1人の業務の幅は広くなり、撮影業務以外にも受付業務や、患者様のご案内や院内の清掃など、業務は多岐にわたるんです!
中には、大学病院並みのモダリティを取り揃えているクリニックもあるので、よく求人や施設を調べてみてくださいね。

Q2|モダリティなどの設備は揃っていますか?

A2|病院よりも機器を置けるスペースが少ないので、その分モダリティの数は少ないと言えます。
ただ、クリニックによって差があるので、一般撮影の装置しかないクリニックもあれば、MRIやCT・マンモグラフィやPET-CTなど最新鋭の機器を取り揃えているクリニックもありますよ。

Q3|撮影の件数はいかがですか?

A3|外来数にもよってくるのですが、内科中心のクリニックだと、撮影件数が1日数件程度というクリニックもありますし、整形外科クリニックの場合は1日100件以上の撮影件数がある施設もあり、かなり差がある印象ですね。
そのため、面接時に必ず確認することをおすすめしています!

Q4|職場は忙しいのでしょうか?

A4|忙しいところは忙しいですね。
中には診療放射線技師の人数が1名体制のところもあり、そう言った場合は、患者さんが来ると一般撮影をしてすぐにCT撮影をして、と1人でモダリティを複数担当しなければならない場合もあります。
ただ、夜勤が無い職場なので、そう言った面で、病院と比較すると「今の方が勤務が楽だな」という方も多いです。

Q5|学会発表・勉強会はありますか?

A5|これも、クリニックによるので何とも言えないのですが、循環器のクリニックや脳神経外科クリニックなど、特定の診療に特化したクリニックは、学会発表が盛んな傾向にありますね。
勉強会に関しては、やっているところはやっていて、病院のように大がかりな物ではなくても、毎週やっているというクリニックもあります。ただ、「自主的に勉強してね」というスタンスのクリニックも多いのが現状です。

Q6|診療放射線技師は何名体制が多いのでしょうか?

A6|画像診断専門のクリニックの場合は、小規模なクリニックでも診療放射線技師さんが10名以上いるクリニックもありますが、一般的には1~3名くらいの人数配置のところが多いですね。

Q7|クリニックの研修制度ってどんな感じですか?

A7|病院のように研修制度が整っているところは少ないと思って頂いた方が良いですね。少ない人数で診療にあたっているので、実際に働きながら研修をするOJTのかたちがほとんどです。または、外部研修に行くケースもあります。

Q8|診療放射線技師としての撮影業務以外の、雑務の内容を教えてください

A8|患者さんを受付から撮影する部屋まで、あるいは撮影が終わった後にご案内をしたり、着替えのサポート、診療補助などなど・・病院では看護師さんなど他の職種の方がやっていた仕事を、診療放射線技師さんがやることもあります。
その他、院内の水回りの掃除や、カルテの整理など、職種関係なくお互いをサポートし合って仕事をしています!

Q9|一人職場ってどんな働き方ですか?

A9|判断を自分ですべてやらないといけないという責任感が重い仕事ですし、患者様が殺到すると一気に忙しくなるので、自分一人で全ての作業を正確に行える経験が必要になってきます。
ただ、患者様の状況によっては手が空く時もありますので、その時間を学習の時間に充てられる方もいらっしゃるようです。

Q10|患者さまとコミュニケーションはとれますか?

A10|患者さんとコミュニケーションをとる機会は多いですよ!
診療放射線技師としての撮影業務以外の仕事のところでちらっと触れましたが、受付や、診察室から撮影スペースへ患者様をご案内する業務などもあり、患者さん1人1人に接する機会は、病院や健診クリニックより多いと言えます。
働き方編

Q1|平均残業時間はどのくらいでしょうか?

A1|残業時間はクリニックによって様々ですが、予約制のクリニックでは残業が少ないところがほとんどです。
ただ中には元々、診療自体が20時までというクリニックもあります。病院から転職した方は残業自体は少ないのですが、拘束時間が長いという方もいらっしゃいますね。

Q2|夜勤(当直・オンコール)はありますか?

A2|基本的に夜勤はありません!
ただ、例外として中には循環器専門や、脳神経外科専門などのクリニックで救急を受け入れている施設もあり、そう言う施設に関しては当直やオンコール体制をとっているところもあります。

Q3|お休み(有給休暇)の取りやすさはどうですか?

A3|特徴でいうと、放射線技師さんが複数名いるクリニックはお休みがとりやすいです。
ただ、病院よりも院長先生と関わり合う機会が多いので「院長に直接お休みを出しにくい」と言っている方もいますし、一方で逆にアットホームな環境で、みんなで助け合う風土があり、お子さんの学校の行事でお休みをとらないといけない時に「お互い様、という感覚で取りやすい!」と言っている方もいらっしゃいます。
このように、クリニックの方針や雰囲気によって取りやすさが異なるケースもあるので、面接時や見学のときに、さりげなく確認してみてくださいね。

Q4|公休はどのようなパターンになっていますか?

A4|一般的には、クリニックの診察日に合わせての出勤となることがほとんどです。
クリニックの場合は、木曜日と土曜日の午後半日休みで1日、別途日曜休みで1日とそういったカウントが多いです。その場合、丸々1日のお休みが週に1日になります。
中には、木曜日と日曜日が1日休みで、土曜日が半日という休みのところもあります。

Q5|平均年収を教えてください!

A5|経験によって変わってきますが、350万円~400万円程度です。
病院だと、そこから当直手当がつく、というかたちになりますが、クリニックでは夜勤が無いところがほとんどなので、夜勤がある病院からの転職の場合は、収入が下がる方が多いです。
ただし、1~2人職場の場合は、患者様の状況によっては仕事量が増え、残業が多く発生するケースもございます。その場合には、残業代を含めて年収が400~450万円ほどになるクリニックもあります。

Q6|クリニックで良く聞く「中休み」って、どんな風に休むのですか?

A6|自宅が近い人は、一旦自転車で自宅に帰って、また中休み終了後に戻ってくる人もいます。
クリニックの規定にもよるのですが、銀行に行ったり、買い物をしたり、用を済ましている方も多いですね。ただ、12:00~15:00までが休憩という場合でも、12時までに仕事が終わらないケースもあり、実際には13:30~15:00が休憩時間になるということもあります。

Q7|1日のスケジュールを教えてください!

A7|とある放射線技師さんの事例をご紹介しますね。
■ 8:30
出勤、機械の立ち上げ
■ 9:00~12:00
外来受付、撮影スタート。合間に事務処理や、カルテの整理などを行います。
■ 12:00~15:00
午前の撮影が終わっていれば昼休み。3時間の休みがあるので、自宅に帰って休みます。遠方の方は、休憩室で休んだり、銀行など日常の用事を済まします。
■ 15:00~18:00
午後の診察が始まります。午前中よりもゆったりとした業務です。
■ 19:00
明日の準備をし、退勤。

Q8|診療放射線技師1名体制という募集を見かけるのですが、お休みなどはどうしているのでしょうか?

A8|1名体制と記載している求人でも、常勤のみの人数を記載しているケースもあります。
実際は他にも非常勤の方が勤務しており、 休みの日は非常勤の方が来てくれるので比較的休みがとりやすい事もあります。常勤も非常勤も合せて1名体制という場合は、クリニックが休診日の時に休むかたちとなり、体調不良があっても休みにくいなと思っている方が多いのが現状です。
常勤のみの人数なのか?常勤も非常勤も合わせた人数なのか?求人票を必ず確認しましょう!

Q9|子育てと仕事の両立は可能ですか?

A9|夜勤が無いクリニックが多いので、その分子育てと仕事の両立がしやすいと言えます。
あとは2人技師体制で、もう1人の方が育児経験者だと理解してくれて、休みを交代してくれることもあります。職員間の関わりがより身近なのが特徴です。
放射線技師さんの人数がギリギリのところだと、子供が風邪を引いても休みにくかったり、行事で休みが取れなかったりというケースもありますので、これは、クリニックによるのでケースバイケースになりますね。

Q10|産休や育休は取れますか?

A10|ある程度の人数がいるクリニックの場合は、産休や育休が取りやすい場合もありますが、制度として産休や育休があったとしても、前例が無いのでなかなか取りにくいというのが現状です。一般的には体制が整っている病院の方が産休や育休は取りやすいと言えます。
転職活動編

Q1|今まで病院でしか働いた経験がないのですが、初めてクリニックへ転職をするとき「気を付けた方が良いこと」はなんですか?

A1|診療放射線技師としての業務だけでなく、クリニックの運営に関わる仕事を職種問わず全般を担当するところが、病院と大きく異なるところです。なので、今までやってこなかった事務作業や、受付業務など「
診療放射線技師の仕事じゃない!撮影業務しか対応したくない!」という方はクリニックは向いていないかもしれません。
あとは、病院のようにマニュアルがしっかりしていなかったり、雑な部分が見えたりと「病院ほどちゃんとしていないな」と、ギャップを感じる方も多いです。

Q2|クリニックって手当が少ないから給与も低いんでしょうか?

A2|クリニックにより給与規定が大きく異なるので一概には言えません。ただ、新しく開設したばかりや個人経営のクリニックの場合、給与規定が整っていないところもあり、そういったところでは、 経験やお人柄によって高額な給与提示を受けることもあります。
また、診療放射線技師が1名体制のクリニックは、責任や負担が大きいため、高額の提示を受けやすいです。ただ、夜勤が無いとその分手当がつかないので、病院からの転職の場合は給与が下がってしまうことも多いですね。

Q3|男性も活躍しているクリニックの特徴を教えてください

A3|整形外科クリニックや、循環器クリニックなどの分野のクリニックは、一般的な内科クリニックと比較して男性が活躍している傾向にあります。逆に、乳腺外科専門のクリニックなど女性の患者さんが多く来院するクリニックは女性を歓迎する傾向にあります。

Q4|40代50代になっても、長く働けると思いますか?

A4|長く働けます。小規模なクリニックの場合、特に長く勤めていると院長先生の信頼も厚くなりますし、自分がクリニックの中核になっているという実感をもって働いている方もたくさんいらっしゃいます!あとは、夜勤が無い施設がほとんどなので、体力的に持たないということが無く、定年まで働きたいなという人も多いですね。

Q5|実際にクリニックで働く放射線技師さんからうかがった、転職して「良かったこと・悪かったこと」について教えてください!

A5|まず良かったことは、「当直が無くなって夜の時間が自由になった!」という声が多いです。
悪かったこととしては、病院で働いていてクリニックへ転職した場合、病院の場合は17時に帰れていたのに、「転職先のクリニックは中休みがあるので19時まで仕事で、帰りが遅くなった」というお話をよくお聞きしますね。

Q6|定年は何歳までですか?

A6|クリニックにより異なりますが、一般的に60歳もしくは65歳としている所が多いです。ただ、再雇用で契約職員として70歳近くまで働いている方もおり、院長先生と長い付き合いになっている人も多いですね。

Q7|面接回数は何回くらいでしょうか?

A7|クリニックの選考は、各施設によって異なりますが、一般的にはほぼ1回で決まるケースがほとんどです。基本的には平日の10:00~17:00の間で、面接日時の調整が行われます。

Q8|クリニックに応募するとき、履歴書・職務経歴書はどうすればよろしいでしょうか?

A8|昔は手書きの履歴書・職務経歴書が中心でしたが、現在はWordやExcelの他、PDFでの履歴書・職務経歴書をご提出頂くケースが多く、弊社からのご紹介のケースも同様です。
診療放射線技師JOBでは、PCやスマートフォンで履歴書・職務経歴書が簡単に作成できるツールもご用意しております。もちろん、履歴書・職務経歴書の書き方もご紹介しておりますのでご作成の際にご活用ください。
また、診療放射線技師JOBでは、作成した履歴書・職務経歴書の添削サポートも行っております。転職活動の際は、同じ求人へ何度も応募することはできません。だからこそ、後悔のないよう自信を持って書類選考に臨んでいただけるよう、ご応募前にわたしたちコンサルタントにぜひご相談ください!
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