結婚予定、選考で不利になる?産休・育休って、取れますか?|女性放射線技師の転職

27歳・神奈川県
女性の診療放射線技師さん
長年お付き合いしている方と、半年以内に結婚する予定があります。
結婚予定があることは、今後の選考で不利になってしまうことや、マイナスな印象になる可能性はありますか?

ただ、その後の「ライフプラン」をどうお考えであるかが重要です。
ご結婚というおめでたいことでも、同じタイミングで転職を考えるとなると女性の方が、不安や心配になってしまいやすいですよね。
冒頭でお話しした通り、転職活動ではご結婚の後のライフプランや働き方のほうが重要視されます。少し踏み込んだお話となりますが、 例えば…
- ご結婚のタイミングでお仕事はどうされるか
- 今後の家族計画はどう考えているのか
- お子さんが生まれた場合、その後のお仕事はどうされるのか
ご自身にとってのお考えと、採用する側の意向が合致するのかが大切なポイントになります。
面接時に「結婚とか出産したら辞めるの?」なんてストレートに聞かれることは殆どありません。ただ、ご自身やご家族との間でどうするか・どうしたいかの考えを持っておくことは大切です。
ご結婚の予定がある、
とおうかがいすると…
とある健診施設の人事担当者の方と、お打合せをした際、
「ご結婚の予定があるとおうかがいすると、結婚を機に退職されてしまうのではないか?」
「将来的な家族計画、お子さんのこととかは、どう考えていらっしゃるのだろう…」
と、面接でご本人に直接聞きづらい点であることは理解しているものの、実際のところやはり気になってしまう…とおっしゃっていました。
ご結婚やお子さまを授かることが
喜ばしいことなのは、みなさん共通のこと。
人事担当者自身にも、ライフイベントは起こり得ます。お祝いごとが嬉しいのは、人事も同じです。
ただ、雇用する側の視点に立ってみると、「ご結婚による退職、産休・育休=戦力になってくれていた方が、一時期でもいなくなってしまう=人員不足」ともなりかねません。
そのため、新しいお勤め先に入社されてからすぐに退職されてしまうことはもちろんですが、もしお子さんをと考えた際に、目安として1年程度、本音を言うならば2~3年はお仕事を優先してくれるとありがたい…とお考えの医療機関・企業さまは多いようです。
転職活動をスタートする「前」に、
パートナーときちんと話し合いを。
今後のライフプラン・働き方については、入職してから「確認しておけば良かった」とならないよう、転職活動をスタートする前にパートナーときちんと話し合いをして、お考えを摺合せておくことをおすすめいたします。
話し合いのポイント
- 結婚後も、引き続きお仕事を続けるか
- 今後の働き方について、パートナーと考えを共有できているか
- 今後の家族計画
- お子さんが生まれたあとの仕事復帰について
- 育休から復帰される場合、お仕事のペース(勤務日数や時間帯)…など
とはいえ、やっぱり気になる…
産休・育休の制度はどうなってるの?
また、よく女性の診療放射線技師さんから「この施設では、産休・育休の制度はありますか?」とご質問を頂くことがあります。
産休・育休については施設ごとの制度ではなく、国の法律で定められているものです。この機会に、チェックしてみてはいかがでしょうか。
育休・産休チェックポイント
- どなたでも取得できます
- 雇用する側が妊婦さんを働かせてはいけないという制度です
- 産前:出産予定日から6週前
- 産後:出産日から8週間後
- 取得できる要件が決まっています
- 取得できない方
- 雇用された期間が1年未満
- 1年以内に、雇用関係が終了する
- 週の所定労働時間が2日以下
- 日単位で雇用されている方
- 育児休業の期間は、子の一歳の誕生日の前日まで
実際にあった例
Aさんは、結婚にともない、東京に転居され健診施設へ入職。翌月に、ご懐妊されたことがわかりました。
産休に入られるギリギリまで働かれていましたが、雇用されている期間が1年未満で育休の取得権利がないため、やむを得ず退職することとなってしまいました。
このように取得要件が足りておらず、育児休業が取得ができない事例もありますので、事前に要件について把握しておきましょう。
産休・育休の制度はあるけど、
実際に取得できるの?
本来であれば国の制度のため、どのお勤め先でも取得できなければいけないのですが、限られた人員で業務を対応している場合「状況によっては、取得が難しいかもしれない…」というお話が出るケースもあります。
そこで事前に確認しておきたいのが、“産休・育休の取得実績”。
こちらを参考にすると、取得できそうか、また施設側で人員体制が整っているかどうかを判断することができます。
最後に、ご転職活動サポートをさせていただいた方々について、今回は転職活動で上手くいった例、そうでなかった例、転職活動自体を見送った例と3つ、ご紹介させていただきます。


28歳女性|千葉在住
面接でお考えをきちんと伝えられたケース
しっかりと自分の
考えを伝え、内定!
3年近くお付き合いされているパートナーの方がおり、将来的にはご結婚を考えられていました。
ご応募された施設の面接で「今後のライフプランについてどのようにお考えでいらっしゃいますか?」という問いに対して
「まずは貴院の一員として業務を優先していくことを第一に考えております。将来的には結婚や出産も見据えておりますが、復帰して就業していきたいです。」
とお答えし、見事内定を獲得されました。
採用する側として最も懸念されているのが、ご結婚やご懐妊・出産を機に「退職されてしまうこと」。
せっかくご縁がありお越しいただいたのに、短期間でお辞めになってしまうことは残念でもあり、人員的な不足で困ってしまいます。
今回のケースでは、最低でも2~3年はお仕事を優先で頑張ってほしいという採用側の意向をご自身だけでなくパートナーの方にも共有し、理解を得られていたことが成功のポイントです。


26歳女性|茨城在住
パートナーとの考えに相違があったケース
パートナーの
理解を得られず…
ご結婚にともなう転居をされ、再就職先を探されていました。
これまでは病院や院内に併設されている健診施設で幅広い業務経験があったため、経験を活かして新しいことをやりたいと考え、治験業界の企業に応募し、見事内定。
しかし結果的には、パートナーの方の理解を得ることが出来ずに、内定を辞退されることになりました。
異業種への転職を検討していることについて、なんとなくお話しされていたものの、出張や残業があることについてきちんとお伝えできていなかったようです。
異業種への転職をする際には、事前に私たちコンサルタントからも「ご家族の同意は得ていらっしゃいますか?」とおうかがいさせていただきます。
今回の方は「大丈夫です」と回答を頂いていたものの、結果的にパートナーとの間でお考えに違いがあったため、内定をご辞退される運びとなりました。
これまでと異なる職種となると、働き方の面で大きく変化があるケースもございますので、求人に応募される前にパートナー、ご家族と話し合っておくことをお勧めいたします。


37歳女性|東京在住
転職活動を一旦見送ったケース
育児休業の取得を優先
新卒から勤務している病院にて、勤務されて約15年。
1年前にご結婚され、パートナーの方ともなるべく早い段階でお子さんをと考えていました。
現在の病院はお子様が満2歳になるまでは当直を免除してくれますが、将来的にはまた当直のシフトに復帰しなければいけないため、日勤の仕事を希望し転職を考えておりました。
将来的なことを見据えて日勤のみのお仕事をご希望されていましたが、「なるべく早いタイミングでお子さんを」を考えている点について、さしつかえない範囲で少し踏み込んでおうかがいさせていただきました。
その理由としては、もしご希望通り、日勤のみのお勤め先に転職されたとしても、その後1年以内に育休を取得することができないという、リスクがあるためです。
改めてパートナーの方と話し合っていただいた結果、転職はせずにしばらく今のお勤め先で勤務し、子育てをする状況になった際に、再度、転職先を検討することになりました。
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介した例は、ほんの一部です。
ライフイベントを控えてのご転職や、育休・産休に関することは、ご自身だけではなかなか調べきれないもの。
そんな時は、ぜひ一度ご相談いただき、ご状況を踏まえ一緒に考えていけたら嬉しいです。

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